今月の健康便りのテーマは、「こむら返りについて」です
意識していない強い筋肉収縮が突然発生し、
つって痛みを伴う症状を俗に「こむら返り」と言い、
医学用語では「有痛性筋痙攣(けいれん)」と表現されています。
ちなみに、こむら返りの「こむら」はふくらはぎの事を指します。
筋肉には過剰な負担がかかった場合、損傷を防ぐ2つのセンサーがあります。
筋肉の伸びすぎを防ぐのが筋紡錘(きんぼうすい)、
縮みすぎを防ぐのが腱紡錘(けんぼうすい)です。
そのうちの腱紡錘の働きが低下すると、筋肉が異常に収縮し、
痙攣を起こしてしまいます。それが、こむら返りです。
腱紡錘の機能低下には、さまざまな原因が考えられます。
主な原因といえるのが、ミネラルバランスの乱れです。
カルシウムとカリウムは、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする働きがあり、
この2つのミネラルを調整しているのが、マグネシウムです。
特にマグネシウムの不足は腱紡錘の機能低下に影響を与えます。
そのほか、水分不足や血流不足、冷え、筋肉疲労、
加齢による筋肉量・代謝量の減少、糖尿病・腎臓病などの
病気といった条件がいくつか重なり、相互に関係し合って、
こむら返りという症状になって現れると考えられます。
予防のためにできること
①ミネラル不足を防ぐ
マグネシウムは海藻類、ナッツ類に多く、
カルシウムは乳製品、大豆製品、カリウムはイモ類、果物に豊富。
②運動中や就寝前の水分補給
運動中は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルをこまめに補給。
就寝前にコップ1杯の水の摂取。
③ふくらはぎのストレッチで筋肉をほぐす
みなさまもぜひ気をつけてお過ごしください