こんにちは。虹いろ薬局です。
12月1,2日と山口へ出張に行ってきました。
「中国四国地協 薬剤師交流集会」は民医連に加盟している事業所で働いている薬剤師が
1年に1回集まり、意見交換等を行う場です。
虹いろ薬局からは4人で参加してきました。
各県連の演題発表は、病院、薬局、事業協と様々なところで働く薬剤師が集まるので、
病院や事業協での薬剤師の仕事の内容を垣間見れたりと新鮮でした。
薬局ではなくならない問題ですが、「ヒヤリハット、インシデント対策」、
病院では今年4月から診療報酬の改訂があり、「病棟での業務」の発表が多かったです。
特別講演では「災害時の薬剤師の役割について」宮城の保険薬局の薬剤師の方が
東日本大震災を経験した立場から話をしてくださいました。
勤務されていた薬局はちょうど高台にあり、直接的な被害を受けることはなかったようですが、
50m先は車が流れてくるなど莫大な被害を受けた地域です。
震災後はすぐに薬局を開店し、薬を求めてこられる患者さんが何時間も並んで押し寄せ、
OTCや介護用品など買いに来られる方の対応に追われたようです。
OTCや介護用品はあっという間に売り切れてしまったようですが・・・
当時の薬局での調剤の状況はというと、
処方箋を受け付けて調剤しても電話が繋がらないため、
普段なら疑義照会が必要な事項も薬剤師の判断で調剤したり、
お薬手帳や薬情で調剤したり。
また、薬局薬剤師でも病院に応援に行ったり、トリアージブースで作業したりすることもあり。
壮絶な当時の状況を聞いて、災害時に薬剤師としての役割を果たすためには、
普段から知識を身につけおく必要があると感じました。
さらに、震災後から現在まで長期間で被災地で震災と向き合っておられるからこそ、聞くことの出来た話もありました。
後から分かったことのようですが、OTCは避難所には在庫があったのに、
薬局には在庫が無かったという在庫の配置の問題。
民医連からは薬局にも応援があったようですが、
薬剤師会からの応援は病院や避難所のみで薬局には来られなかったこと。
災害時にお薬手帳や薬情で調剤した薬のレセプト請求の問題。
いつ起こるか分からない震災。
お薬手帳の重要性を改めて理解し、地域との連携も大切だと感じました。
震災時、家のこと、家族のこと、心配なこと、たくさんあるにもかかわらず、薬剤師として
働き続けた方々には頭が下がる思いです。
日頃から災害にどう対処するか準備しておくことが大切だと思いました。